まず社内で帰宅困難者が何人発生するかを把握して防災計画を立てましょう。帰宅困難者といっても、行政の物差し(距離10km以上)で決めずに各従業員の体力や避難所への経路・帰宅への経路上にある危険箇所の加味(迂回せざる得ない箇所)を。
急いで帰宅させると、無事帰宅出来るかどうかも分からない上に、大混雑へ拍車を掛ける恐れもあり帰宅経路選択、帰宅開始には慎重な対応が求められています。
橋や大通りが通行不可能になると混雑度や迂回距離が倍増する可能性が高く、混雑の度合いによっては全く身動きが取れない状態に。行政の被害予測や、研究機関のシミュレーションでは市街地で将棋倒しの可能性も指摘されています。
帰宅困難者が多数いる場合は安否や被害状況など一通り確認した後、早急に帰宅が必要な組〜被災地残留組などに班分けを行い、早急に帰宅が必要な組をどのようにサポートとしていくか考慮した上で、被災地残留組の避難所へ移動計画や、事業継続への手続きを進めていきましょう。
会社内で季節問わずに社員が1〜3日ほど待機できる程度の防災グッズ等の備蓄、避難生活を送る為の社内で予め整備しておく必要があります。
1〜3日としているのは地震による被害状況把握や、最寄りの避難所まで安全に移動出来るまでを考えての時間が必要となるからです。
最近では事業所が担架や救命用品、工具の購入、保存水・保存食の備蓄を進めているところもあるようですが、普及にはまだまだ時間が掛かりそうです。
また、救命用品や工具を購入しても肝心の使い方が無ければ役に立たないので、防災訓練などがあれば社員全員が参加するのが好ましいでしょう(無理であれば被災時のリーダーになるであろう経営陣・幹部クラスの社員が参加する等)。
被災時の食糧や飲料の他、数日間とはいえ衛生面(ウェットタオル、ドライシャンプー、目薬、うがい等)や、仮設トイレ(排泄物の消臭と固形化)設置。最近の家屋は冷暖房の効率を上げるために気密性が非常に高く、夏場は停電でクーラーが停止したままとなる為に気温が上昇しやすく、熱中症などの注意が必要です。
安否確認、救命活動、情報収集、避難生活・・・会社であれば事業の継続を考えておかねばなりません。
取引先との連絡方法、被害状況確認、本部機能維持、設備やサービス復旧への目途など問題が山積み。予め確認項目、タスクの優先順位、対処方法を記した災害時の復旧フローを作っておくと社内がただただ混乱するような状態にならずに済みます。
復旧フローを作った際に、従業員は勿論、取引先にも通知しておくと復旧後の問い合わせの対応もスムーズになるかもしれません。
特に製造業、製造しているモノや、部品在庫を最低限しか受注しない方式を取り入れているような場合は、会社の規模にもよりますが自社や関連企業の資金繰りが急速に悪化する場合があり注意が必要です。
新潟中越沖地震で自動車の重要な部品を作る企業「リケン」が被災した時、各自動車メーカーの製造は完全にマヒしてしまいました(自動車自体が製造不可に)。復旧へは各自動車メーカーの技術者を大量動員してスピード復旧(試作品も1000個以上製造したとも)させましたが、これは大手だから出来た芸当、と言えるかも知れません。
従業員1250人ほど居るリケンの工場へ現場リーダーら200人を招集して毎日3度のミーティング、被災から2日後に400名の支援部隊、4日後には700名と増員。しかし、それでも完全復旧へは半年掛かったようです。
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